新選組ゆかりの地
日野宿本陣
江戸時代、日野宿はそれほど大きな宿場ではありませんでしたが、甲州道中の重要拠点でした。
日野宿の中ほどには本陣、脇本陣が軒を連ねていました。
本陣とは、 江戸時代に宿場の中で大名や旗本、幕府役人、勅使などの宿泊所として指定された家です。
現存する日野宿本陣は、もともと本陣を補佐する脇本陣と定められていましたが幕末には本陣と呼ばれていたようです。
そして日野宿本陣には土方歳三の義兄(姉の夫)であり、最後の名主を務めた佐藤彦五郎によって、天然理心流の道場「佐藤道場」が開かれました。
その道場に入門してきたのが、近藤勇、沖田総司で、さらに近所に住んでいた土方歳三、井上源三郎を加え、後の新撰組の中心となる人物がここで剣術の稽古に励みました。
近藤勇と土方歳三の出会いがなければ、新選組は生まれなかったわけで、日野宿本陣は、いわば新選組のはじまりの場所といえます。
日野市指定有形文化財、東京都指定史跡として指定されている東京都内で唯一江戸時代から残る貴重な本陣建築を見学しながら、ここで汗を流した、のちの新選組隊士たちに思いを馳せるのはいかがでしょうか。
日野宿本陣の中は、手入れのいきとどいた美しいお庭を含め内部全てが見学可能(有料)で、ガイドの方が案内してくださいます。
土間から上がってすぐ奥にある10畳の広い部屋は、畳は変えてしまったものの、敷居などは幕末期のものがそのままだそうです。この部屋で土方歳三がよく昼寝をしていたと伝えられています。
また、映像・展示室においては新撰組と日野がどのようにつながっているのかを学ぶこともできます。
土方歳三が稽古の合間にのんびりと休んだと伝えられる場所で、その光景を想像しながら、同じような時間を過ごしてみるのもいいですね。
新選組関係の資料の多さでは、日本で一番と言われており、新選組のファンなら必ず訪れるべき場所です。
なお、日野宿本陣は築約150年の古建築で、古材保護の観点からエアコンが設置できないそうです。
そのため真夏は暑く、真冬は寒くてふるえそうです。また、段差の多い建物ですので、お年寄りなど足腰の弱い方はご注意ください。
また、日野宿本陣の道路を挟んで反対側にある「日野図書館」に「甲州街道日野宿問屋場・高札場」の碑があります。
図書館にも新撰組関連資料や蔵書があり、展示してあります。
また、数軒となりにある日野宿交流館も観光案内書および日野宿の歴史や文化を紹介する展示室となっていますので合わせてお寄りください。
新選組ゆかりの地情報 | |
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名称 | 日野宿本陣 |
住所 | 東京都日野市日野本町2-15-9 |
アクセス | JR日野駅から徒歩で12分 0.80km |
営業時間 | 9:30から17:00 入館は16時30分まで 定休日:[月] 月曜日が祝日の場合は翌日が休館 |
料金 | 子供 50円 大人 200円 |