新選組ゆかりの地
日野北原とんがらし地蔵尊
日野北原とんがらし地蔵尊は、目を病んだ人が唐辛子を供えてお願いするとご利益があるとのことから、ヤンメ地蔵ともトウガラシ地蔵とも呼ばれ親しまれているお地蔵さまです。
沖田総司は幼いころに両親を亡くしていますが、母が日野の出身だったことからこのとんがらし地蔵の近くに姉・みつと姉の夫・沖田林太郎とともに住んでいて、現在の日野宿本陣にあった佐藤道場に通っていたと日野で伝わっているのです。
幼少時の沖田総司は姉とともに「トンガラシ地蔵」に、よくお参りをして手を合わせていたという言い伝えが残されています。
このお地蔵様は真っ赤な衣を着て帽子をかぶっており、お堂の扉に、唐辛子が結び付けられています。昔は囲炉裏の煙で目を病む人が多く、このお地蔵さまに、唐辛子を供えて願掛けをすると、眼を病んだ人を治してくれるという信仰があります。秋になると地蔵堂の扉にたくさんの赤唐辛子が供えられ、真っ赤な目の人たちが願かけ参りに来ていたといいます。
地蔵堂の中をのぞき込むと、ドーナッツのように丸いまん中に穴が開いた石も100個ほど祀られていますが、一説によると、穴の開いた石(目の形にも見える)を供えると眼病にいいという信仰があったため、多摩川で拾ってきて供えていたそうです。
地蔵尊の礎石右側に明和三年戌五月(1766年)と彫られており、お堂の隣には、宝暦五年・宝暦六年(1755~56)年と刻まれた庚申塔があります。
沖田総司が生まれたのは1842年と言われているので、沖田総司がお参りに来る前から地蔵尊と庚申塔はあったわけです。「施主 北原村 道白」とも記されていますが、「道白」は誰であるのかは未だ謎に包まれたままといわれるます。
トンガラシ地蔵由来記に記された「おさな児が 手をあわせおり 辻地蔵」という情景が浮かぶようです。
北原の人たちは今でも、2月1日はテントウ念仏(お天道様があるうちは念仏を唱える)、10月23日には「おこもり」と呼ぶ夜更けまでの念仏講が行われています。
このとんがらし地蔵の斜め向かいに井上家本家(井上源三郎資料館)があります。
新選組ゆかりの地情報 | |
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名称 | 日野北原とんがらし地蔵尊 |
住所 | 日野市日野本町4丁目11ー6 |
アクセス | JR中央線日野駅から徒歩5分(井上源三郎資料館前) |
営業時間 | |
料金 |