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観る(大人のための観光ガイド)

 甲府は、永正16(1519)年、武田信虎が躑躅が崎の地に館を移し、城下町の建設に着手したことに始まり、「甲斐の府中」を略して「甲府」と呼ばれるようになりました。
 甲府は、武田信玄や太宰治の歴史がたどれる寺社などが多く、歴史ファンのみならず多くの人が訪れます。
 そんな甲府を訪れる大人の旅のために、地元の者しか知らないちょっとだけ詳しい話を加えて、ご紹介します。


大人のための博物館・美術館めぐり

甲府市藤村記念館(旧睦沢学校校舎)

 藤村記念館の名称はこの様式の建築物を当時の山梨県内各地に建設奨励した県令藤村紫朗(ふじむらしろう)の名前によります。

  これはもともと明治8年に現在の甲斐市亀沢(旧睦沢村)に建てられた睦沢学校校舎です。昭和41年、藤村式旧睦沢学校校舎保存委員会の手によって武田神社境内に移築復元され、「藤村記念館」として甲府市に寄贈されました。
 
 翌年には国の重要文化財に指定されました。
 その後、甲府駅周辺拠点形成事業に伴い、歴史景観の再生と市民や観光客の交流ガイダンス施設とすることを目的に、平成22年8月、甲府駅北口に移築・復元され、芸術、文化の交流のため、さまざなイベントが催されています。また、主に教育資料を展示していているので、日本教育の歴史を知ることができます。郷土の民族・歴史教育・考古資料,藤村紫朗の書簡・遺品などもあります。日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」の構成文化財である人面装飾付深鉢形土器<後呂(うしろ)遺跡出土>も展示しています。
 甲府市藤村記念館は甲府市教育部生涯教育振興室文化振興課が管理しています。

 この建物の様式は、山梨県の初代官選知事である藤村紫朗が積極的に奨励したとされる擬洋風建築であり、山梨県内では藤村紫朗にちなみ「藤村式建築」と呼ばれています。甲府市の中心部では明治初期から中期にかけ、多くの官公舎、学校、商家がこの藤村式様式で建てられました。
 明治10年(1877)に甲府を訪れた英国公使のアーネスト・サトウは、街中に西洋式建築が建ち並ぶ様子に驚き、その数は街の規模からして日本一だと日記に書き残しています。
 
 甲府市歴史公園と同様に、甲府駅下車してからすぐの施設となるので併せて訪れてみても良いでしょう。レトロな外観や施設内部からは、明治時代の様子を思い浮かべることができます。
 入館料は無料ですから気軽に立ち寄ることができます。


詳細情報
名称 甲府市藤村記念館(旧睦沢学校校舎)
住所 〒400-0024 山梨県甲府市北口2丁目2−1
アクセス JR甲府駅北口から徒歩1分
利用時間 午前9時~午後5時
定休日月曜日(月曜日が休みの場合は火曜日)、年末年始


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