まずは外せない定番観光スポット
武田神社
武田神社は、甲斐武田氏3代、信虎公・信玄公・勝頼公が60年余りに亘って国政を執った、「躑躅ケ崎館跡(武田氏館跡)」に、大正8年(1919年)に創建されました。大きな堀と土塁に囲まれており、境内に入るとまさに戦国時代を感じる空間となっています。
1519年(永正16年)、武田信玄の父である武田信虎によって築城されたのが躑躅ヶ崎館です。武田信虎の息子・武田信玄と孫である「武田勝頼」(たけだかつより)も、この城を本拠にしています。武田信玄は領地を拡大させていきましたが、生涯、居城を躑躅ヶ崎館から移すことはありませんでした。
父である武田信虎を甲斐から追放した武田信玄ですが、父信虎が築城したこの城に特別な思いがあったのかもしれません。
JR甲府駅北口から南北にまっすぐに延びる道を、北へ向かうと武田神社につき当たります。
その距離は約2キロ、歩いても30分とかかりません。境内には当時からの堀、土塁、石垣、古井戸等が残り、信玄公を始め一族の遺香を現在まで伝えています。
そんな歴史を感じる武田神社には最近は外国人観光客も良く見かけます。
また、勝負事の神様「自分に勝つ」と言う信仰もあり、勝運のご利益があることで有名なので、何かに打ち勝ちたいと思っている人は、ぜひ訪れてください。
拝殿付近の「宝物殿」では、貴重な史料を収蔵・展示しています。三條家より寄進された国の重要文化財に指定される太刀「吉岡一文字」をはじめ、全国の武田家関係者から奉納されたという鎧や扇、武田二十四将図、風林火山の孫子の旗といった武田家ゆかりの品々からは、戦国時代に最強とうたわれた武田軍の武勇を感ぜずにはおられません。
祈祷殿「菱和殿(りょうわでん)」の天井画には、渡辺隆次画伯による総数120枚にも及ぶ山梨県内で見られる草木・禽獣(きんじゅう)やキノコが描かれ、甲州の博物誌的な幽玄な世界を醸し出しています。
「甲陽武能殿」は、武田神社鎮座90年の節目の記念行事として能舞台様式の神楽殿を造営したものです。毎年春には「武田の社 薪能」が上演されており、境内の静寂と伝統芸能が融合した美の世界が展開されます。
さて、甲府をじっくり楽しみたいと考えるあなたは、武田神社に参拝しただけで、帰ってはいけません。
境内には数々のパワースポットや癒しの場所があるんです。
武田神社・拝殿の左脇の方にちょっとそれて行くと武田信玄の娘が誕生した際に、産湯として使用したとされる「姫の井戸」があります。延命長寿・万病退散のご利益があるといわれ、現在は大変まろやかな御神水が絶えず流れています。いつでも自由にお水取りができますが、神符授与所にて武田菱の入ったペットボトルを購入して、持ち帰る事も可能ですのでご利用ください。このそばには「武田水琴窟」もありますので、奏でる清らかな音色に心を奪われてください。
また、境内にある「三葉の松」は、黄金色になって落葉する全国でも珍しい樹木で、この松葉を身につけると「金運」のご利益があるといわれています。言い伝えによると「信玄公が生前に信仰されていた高野山の松の種が、亡くなった信玄公を慕って飛んできて根付いたもの」とのこと。松には古来より延命長寿のご利益もあるとされており、身に着けると招福必来とのこと。
ところで、躑躅ケ崎館は、武田神社がある境内が本郭ですが、その外側にもたくさんの遺構があり、甲府市は一生懸命発掘調査し、公園化を進めています。そのひとつが武田神社の宝物殿から更に右手に進んで「大手口」から出た辺りの大手門東史跡公園です。
大手門ですが、高さがある土塁に囲まれた通路となっており、戦国時代には武田神社へ入る際の橋はなく、この大手が入口となっていました。そして、大手門脇の史跡公園近くの尾根が「躑躅ケ崎」と呼ばれた峰になっています。
詳細情報 | |
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名称 | 武田神社 |
住所 | 甲府市古府中町2611 |
アクセス | 甲府駅北口から徒歩30分/甲府駅北口からバス10分・武田神社下車。 中央自動車道 甲府昭和I.C.より30分程 |
入場料 | 宝物殿料金(個人): 大人(高校生以上)300円、小人(小.中学生)150円 |